国宝
大ヒットするとは思わなかった。

僕は母の影響で幼いころから歌舞伎座に通っている
というのは大嘘だけど
原作を書いた吉田修一のファンだから
この映画をすぐに観ようと決めていた。
原作は上下巻ある長い小説ながら
あまりの面白さに夢中になって読んだ記憶がよみがえる。
ところがブラス映画部の西川司部長が
「これは、映画部で観るべきです」
と、直訴してきた。
「えっ、映画部はコメディ系の映画を観るのが
基本だけどな」
「今、ブラスは演出に力を入れてるからこそ
観るべきなんです」
「ま、そう言われるとそうだな」
なのですぐには観れず、とりあえず日程を決めると
以外にも過去最高に近いメンバーが集結したのだ。
それにしても歌舞伎の世界は摩訶不思議だ。
僕を含めたほとんどのみなさんが
歌舞伎を鑑賞したことはない(たぶん)
なのに「歌舞伎役者」は人気があり
お家騒動とか、隠し子とか、離婚だの
スキャンダルが出るとマスコミを賑わす。
そんなこんなで観た「国宝」はとにかく
吉沢亮の演技が凄すぎて、もう魅了された。
昨年彼が主役の「僕が生きている、ふたつの世界」を観て
ただのイケメン俳優ではなく
本物中の本物だと思いファンになった。
「この映画は僕の映画史の中でもトップの映画ですから
観ていない方はぜひともご覧ください!」

国宝においての一番の心配は杞憂に終わった。
なんとかお手洗いに行かずに済んだのだ(笑)
レイトショーの観たので終了したのは23時過ぎ。
しかし興奮冷めやらず、帰るに帰れず
恒例の感想戦は深夜まで盛り上がったのだった。