かくかくしかじか
3年連続で校内の写生大会で
入賞したという実績が僕にはある。
それがどうしたという話なのだが
自分では密かに絵心はあると自負していたのだ。
しかし数年前に裸婦(男ですけど)を描くコンテストを
社内イベントで実施した時
自分の絵があまりに下手くそで泣けてきた。
ま、競った相手がウチのスーパーパティシエで
チョコペンを書かせたら天下一品だから
仕方がないと言えば仕方がない(言い訳)
よせばいいのにその絵を面白がった社員が
Tシャツにプリントしてイベントで配ってしまったので
今も誰かがそれを着用していると思うと恐ろしい。
「偉そうにアートフェアやら、ギャラリーに顔出して
いろいろと絵を買ってるくせにその程度か」
と、思われているに違いないから
起死回生を図るために絵画教室に通っている。
というのは嘘で、筆はその時に折った(笑)
それにもうあの気持ち悪いTシャツを持っている人は
ほとんどいないと思うから忘れているに違いない。
それで先日神戸のアートフェアを見に行って
気に入った絵を買ったところ
それを描いたアーティストが今
話題の映画の中に登場する絵を描いていることが判明した。

かくかくしかじか
早速映画館へ観に行く。
「主人公の下積み時代の絵は下手だから
左手で描きました」
そんな話を聞いていたこともありながら
主演の永野芽郁ちゃんと大泉洋のファンなので
この映画を十二分に楽しんだ。
「笑って笑って、ちょいちょい泣いたな〜」
絵の先生と美大を志望する生徒の物語なのだけど
大泉洋が演じる先生の個性が際立っている。
「描け、描け、描け。とにかく絵を描け、毎日描け〜」
先生は生徒を常に全力で叱咤激励する。
竹刀を片手に叫びまくるから
ただのスパルタ暴力教師なのだが
大泉洋が演じるとなぜかクスッと笑えてくる。
「あんな危ない先生には誰も教えてほしくないでしょ」
ところが、ところが・・・。
僕は中学の頃は学校の先生になろうと思っていた。
自分は先生という職業に向いているのではないかと
密かに思っていたし。
それは中学二年と三年の担任の先生の影響が大きい。
「あの頃、先生が上手に僕を導いてくれたな」
お礼らしいお礼を言ってないから
ふたりの恩師にお礼を言いたくなった。
みなさんも、ぜひ。