パストライブス 再会
次々に上映される。
なので「あれもこれも観ないと」と思いつつも
3月〜4月はなかなか時間が取れずもどかしい。
が、しかし、会食のあとのレイトショーとか
たまたま空いた時間で観ることは可能。
サクッとスマホでチケットを取り
ダッシュで映画館に向かう術を得ているから。
いくら気合を入れて映画館の席についても
どうしたって自分にとってのハズレはある。
ちょっと前に観たのはアカデミー作品賞をとった
話題の映画は「オッペンハイマー」

第二次世界大戦のさなかに、アメリカで原子爆弾を
つくってしまった科学者の物語だ。
そう書いただけで
この日本においては特に問題作だとわかる。
なので、作品賞を取るまでは日本では上映されなかった。
さらに言葉の応酬が続く難解な物語であり
上映時間は3時間越えだ。
「映画は楽しむだけでなく
耐えることも楽しみ方の一つなのか・・・」
そんな中、何気なく観たこの映画が深く心に残った。
「パストライブス/再会」
パストライブスは「運命」という意味。

主人公のふたりは子供の頃に、故郷のソウルで出会った。
12歳で女の子がカナダへ家族で移住することになり
ふたりは離れ離れになってしまう。
子供の頃のシーンが好きだ。
ナヨン(女の子の名前ね)は「彼と結婚する」
というほどヘソン(男の子と名前ね)が好き。
子供同士が分かれる場面は胸が熱くなる。
24歳でふたりはネット上で再会するけど
実際には会わない。
「ニューヨークへ飛べよ、ヘソン」
と、言いたくなる。
そして36歳のふたりは・・・。
韓国出身のセリーヌ・ソン監督のデビュー作であり
自分の体験を元にこの物語をつくった。
韓国語で「イニョン(縁)」という言葉が
映画の中で何度も出てくる。
人は縁で結ばれているのか
はたまた出会いはただの偶然なのか。
「人は偶然の出会いを積み重ねて人生を構築していく」
偶然の中にも不思議な縁を感じることがあるし
「もしかして、前世でつながってたの」
なんて思ったりもする。
さて36歳で再会するヘソンとナヨンは
いったいどうなるのか。
ぜひとも映画館で観て欲しい。
河合達明
この映画を強く推します!