ドリーム・ホース
なぜか競馬の話題になった。
「俺もさ、若い頃は御多分にもれず
JRAの競馬ファンだったのよ」
「それは意外です」
「岐阜の笠松競馬場から伝説の名馬オグリキャップが出て
日本中を沸かせていた時代ね」
土日に結婚式の司会を本格的にするようになり
自然と競馬から遠ざかったのだが
いよいよ復帰する時が来たかもしれない。
一つはこの小説を読んでしまったから。
「そうか、馬主になればいいんだ!」
ちなみに馬主と書いて「うまぬし」と読むとのこと。
馬主になるには条件があり
そのハードルは意外に低いことが分かった。
が、しかしだ。
経営の神様が言うには
「どれだけ成功しても、馬には乗るな。
ただし馬には二種類あるから、それは自分で考えろ」
という言葉がある。
そんな時に運命に導かれるように
「ドリームホース」という映画を観た。

イギリスのウェールズ地方に住む
ひとりの主婦が思いついたのは
村のみんなで共同馬主となって競走馬を育てる夢。
そんな夢を乗せて生まれた
「ドリームアライアンス号」は果たして走るのか。
「これが実話とは、驚きだナ」
これはイギリス=連合王国を構成する
ウェールズ地方の物語。
この映画にはウェールズの風土や文化が
散りばめられていてそれだけでも楽しめる。
まったく知らなかったのだが
ウェールズは「歌の国」と呼ばれていて
そこに住む人々は何かというと歌を歌い
回りを巻き込んで大合唱になるとのこと。
映画の中でもそんなシーンが数多くあり
合唱好きな僕としてはたまらない。
なのでラストシーンは・・・。
ドリームホースはイギリスの映画であり
英国にはワーキングクラスの人々を描いた作品が
数多くある。
その中でも有名な映画といえば
「ブラス!」

「ブラスバンドの楽器のように
個性的で温かい人間が集まって最高の演奏をする」
そんな社名を付けたのは
この映画を会社設立前に観たことが影響している。
そんなこんなで土日に働く以上
馬主になることはないけど
この映画を観てその気分を十分に味わった。
「欲しいのは儲けではなく、胸の高鳴り(ホウィル)」
清々しい気持ちで一杯になる映画です。
PS.
清々しさの欠片もないけど中世のヨーロッパ
特にヴァイキングに興味がある映画ファンは
ぜひとも「ノースマン」を観てください!
