クローゼット
カバンに本が入っていないと落ち着かない。
ま、軽い活字中毒にかかっている人は
ほぼ同じ症状だと思う。
それでスペイン旅行には
ドレスのことを書いた本を持っていこうと探したら
こんな小説と出会った。
「人は好きなことを仕事にした方が幸せだナ」
二人の主人公は幼い頃から
クローゼットの中の母親の服が大好きだった。
洋服好きの二人が出会うべくして出会った場所は
「服飾の美術館」
世の中には知らないだけで
ホントに様々な仕事場がある。
「知ってましたか?」
古い洋服を集めた美術館があり
そこでアンティークなドレスたちを修復する仕事があることを。
好きな仕事も枝分かれしていくと
いろいろあるものだなとつくづく思う。
西洋の服の歴史は古い。
映画で描かれているように
ココ・シャネルが現代の服の基礎を作ったのは
まだ最近のこと。
その前に500年の歴史があると書いてある。
当時の服は下着=コルセットが大事で
その下着たちは理想の体型美を作るためにあった。
女性はコルセットの締め付けが苦しすぎて
気絶したり、内臓を圧迫して健康を損ねたらしい。
笑えない話だけど
美しく服を着るための努力は現代でも同じだ。
ダイエットをしたりヒールを履いたり。
「女性の心理は変わりませんね〜」
あっ、男も同じだ(一部ですが)
僕も人並み以上に服が好きだから
読んでいて共感しまくった。
「服や靴の手入れをする人は
人との関係も丁寧にするでしょ」
大いに共感できるセリフだ。
自分が好きなものに囲まれて
仕事をしている人は魅力的だから
自然と魅力ある人々が集まるのだ。
洋服が大好きな人や
それに関わる仕事をしている人に
絶対の自信を持ってこの本をススメます!