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アキラとあきら

銀行マン=バンカーの物語を書いたら
この人の右に出る人はいない。


半沢直樹で大ブレイクした
池井戸潤の新作はいきなり文庫で登場した。

今から15年前の2002年の春。

ブラス一号店である
ルージュ:ブランの建設を決意した。

資金はほとんどないのに・・・。

今でこそ笑い話だけど
当時は毎日が薄氷を踏む思いだった。

ギリギリで資金調達ができたのは
当時の銀行担当者の熱意があったからだと思う。

「銀行は雨の日に傘を取り上げ、晴れの日に傘を貸す」

こんな言葉が経営者の間でいわれている。

もしそれが真実だとしたら
バンカーの仕事は何と味気なく
誰でもできる仕事だという証になってしまう。

池井戸さんは自らの経験を踏まえ
バンカーの仕事の社会的意義と
やりがいを書き続ける。

現実はこんなにドラマティックではないし
もっと泥臭いのは百も承知で。

アキラとあきらの物語も
ラストは手に汗握る展開になる。

今作もまた本を読みながら
融資が下りずに絶体絶命まで追いつめられる
社長になったかのごとく

「そんなバカなことがあるか〜」

「いい加減にしろ、それでは企業は育たんぞ〜」

と、思わず声を出しながら読んだ(アホ)

アキラとあきらは僕と同年代の設定だけに
さらに楽しめる作品でした。
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