コンビニ人間
まだ読んでない本が僕の回りには山ほどある(トホホ)
会社の机にも本棚にも枕元にも
うず高く積まれている。
まったく自慢にもならないが
買わなきゃ読まないことも事実なので
悪いことばかりではない、かな・・・。
で、この本は薄いこともあり
4カ月ほど本と本の間に埋もれていた。
芥川賞受賞作品だ。
そうなのだ。
純文学系の作品だから
無意識に遠ざけていたのかもしれない。
ところがこの小説は、読み始めたら止まらない。
怒涛の一気読みをしただけでなく
読みながら何度も笑ってしまった。
笑わそうと思って書いてないと思う。
にもかかわらず
主人公が真面目に語れば語るほど笑えてくる。
「普通」とは何か?
本の帯に書いてある通り
読者は読みながらそれを考えずにはいられない。
そして「仕事」とは何か?
コンビニエンスストアで働く
主人公の「恵子さん」を通して考えることになる。
なんと作者の村田沙耶香さんは
作家でありながら今もコンビニでバイトをしているとのこと。
コンビニとコンビニの仕事に対する愛情が
行間からヒシヒシと伝わってくる。
ラストシーンに僕は痺れた!
そして
「おもしろいか、おもしろくないか」
ジャンルに関係なく
小説はその二種類しかないのだと改めて思ったのだった。