輝く夜
百田尚樹の短編集だ。
僕は昨日の近鉄電車の中で
しみじみ楽しんだ。

輝く夜 (講談社文庫)
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5編共に「クリスマスイブの奇跡」を題材にしている。
日頃小説を読みなれない人も
スーッと物語の世界に入り込めると思う。
この時期にピッタリだしね。
僕らの実際の暮らしの中で
奇跡的なことなどなかなか起きないけど
こうして無事に生きていること自体が
奇跡のような気もする。
それはそうと
百田さんの小説に対する考え方が好きだ。
本の中に入っていた栞に
こんな文が書いてあった。
「私にとって小説とは、読者に「生きる勇気」「生きる喜び」
を与えるものでなければならないと思っています。
社会のおぞましさや人間の醜さなどを描いただけの小説は否定します。
百年前ならいざしらず、現代では
そんなものはネットやニュースに溢れかえっているからです。
わざわざフィクションの世界で
社会や人間のおぞましさを再現する理由を
私は思い付きません。
優れた小説やドラマは、この社会で頑張って生きている人たちに
「勇気と希望」をもたらし、時に「慰め」を与え
明日への活力となるものである、というのが私の信念です。
冬は暖かい部屋で
寝ころびながら本を読むのが至福の時ですね。