にぎやかな天地
往復の新幹線のなかで読み始めた。


例によって、上下巻なのでそう簡単には読めません。
また、大好きな作家の新刊なので
じっくりと読みすすめているのです。
上巻の前半で、僕の心をググッとつかんだ
文章がありますので紹介します。
「勇気は、自分のなかから力ずくで、えいや!っと引きずり出す以外には、
出しようがないねん。それ以外に、どんな方法もないねん。
勇気を出そうと決めて、なにくそ、と自分に言い聞かせて、無理無理、
自分の心のなかから絞り出したら、どんなに弱い人間のなかからでも、
勇気はでてくるねん」
「そやけど、そうやって必死で自分のなかから引きずり出した勇気っていうのは、
その人が求めてなかった別のものも一緒につれて来るそうやねん」
「その人のなかに眠ってた思いも寄らん凄い知恵と・・・・」
「もうひとつは、この世の中のいろんなことを大きく思いやる心。
このふたつが、自然について来るそうやねん」
長い引用になりました。
いかがですか?
「テルニスト」と呼ばれるほど
熱狂的なファンを持つ宮本輝さん。
どの小説を読んでも、豊かな気持ちになります。
もし、まだ一冊も読んでいない幸福な方は
(これから全部読めるなんて、幸せです)
ぜひ読んでみてください。

どうやらブラスには犬好きが多いので
家族と犬の物語「彗星物語」を推薦します!
僕の愛犬「フック」は
この本の主人犬の名前からいただきました。