この世界に残されて
「人生で一番好きな映画はなに?」
そんな会話をそこかしこでしていて
それぞれが自分のお気に入りを持っているはず。
そして今年の「鬼滅の刃」のように
大ヒットする作品が出ると語り合いがヒートアップして
飲み会も大いに盛り上がる。
しかし、キメツトークをしたくとも
しばらくはできない状況なので
ひとり静かに映画を見に行くのもいい。
ネットなどで情報を得て作品を選ぶのもいいが
たまたま時間があった映画を
サクッと見るのもおすすめだ。

そんな感じで出会った映画がこれ。
この世界に残されて
ハンガリーの映画で第二次世界大戦後の
首都ブダペストを舞台に物語は展開する。
主人公はアルドという名の42歳の男性医師と
クララという16歳の少女。
一人でひっそりと暮らすアルドのもとに
突然クララが入り込んでくる。
ラブストーリーなのかと問われると
そうともいえるし、そうじゃないともいえる。
重く苦しい過去を背負って生きている二人は
共に暮らすことで少しずつ希望を見出していく。
「人は人によって傷ついても
また人によって癒されていく」
そんな言葉を思い出した。
悲劇を悲劇として感情をあらわに描くのではなく
淡々と進行するこの作品がとても好きだ。
そのほうがよりリアルに伝わるものがある。
一人でしみじみと映画を見たい人に
自信をも持ってススメます!!