2014.6
ブラジルより愛をこめて vol.2 日本対コートジボワール
ブラジルと日本の時差はちょうど12時間。
昼と夜が逆転しているだけだから
非常にわかりやすい。
こちらの時間で午後2時。
ナタルにあるホテルから
決戦の地である「レシフェのスタジアム」に向かって
僕たち日本人サポーターはバスに乗り込んだ。
予定ではバスで4時間の旅だ。
「長いな〜、下野君」
ブラジルのバスだから
当然ながら快適ではないけど
うつらうつらしながら時を過ごす。
それにしても数ある試合の中で
この日本戦だけ夜の10時キックオフなのはなぜだ?
レシフェの気候が熱いからだとは聞いていたが
降り続く雨の影響もあり、肌寒いくらいだ。
そして予定より大幅に遅れて
バスはレシフェのスタジアム付近に着いた。
が、またまたウロチョロしている・・・。
どうやらスタジアムと駐車場をピストン輸送しているバスに
乗り換えなくてはならないようだ。
駐車場からはなかなかバスに乗れない。
すでに時間は午後8時を過ぎている。
「ああっ、早くスタジアムに入りたいナ」
日本ならイライラするところだが
ここはブラジル。
ツアーの仲間が用意してくれた「必勝ハチマキ」を
こうしてブラジルのみなさんに配りながら気分を盛り上げていく!
そして超満タンのバスに揺られ
やっとの思いで
スタジアムにたどり着いた。
ホテルを出てから実に7時間。
「やっと来たんだ、ここに」
試合開始ギリギリになるかと思った時もあったので
「試合を無事に見れるんだ」という
当たり前のことがうれしい。
そして今回の旅でお世話になりっぱなしの
遠塚谷さんとも無事合流し、急ぎ足で中へすすむ!
スタンドに足を踏み入れた瞬間の気持ちは何とも言えない。
どの試合とも違う雰囲気が満ちている。
「どうだ、下野君」
「これはもう、言葉にならないですね、社長!」
なにせ下野君は生まれて初めて見るサッカーの試合が
このワールドカップなのだ(笑)
日本選手が入ってくる!
スタメンの発表だ!
日本人サポーターの数も多く
ブラジル人の多くは日本を応援してくれているようだ。
そして国会斉唱。
君が代を全力で歌える幸せを噛みしめる。
試合開始。
雨は降ったり止んだりしている。
湿気はあるけど暑くはない。
果たしてこの雨が日本代表に有利なのか不利なのか
わからない。
「さぁ、日本らしいパス回しを見せてくれ!」
そんなサポーターの思いが届き
「本田のゴール!!」
スタンドは歓喜の渦だ!
「なんとビッグマッチに強い男なのだ」
早くも声が涸れるほどに喜びが爆発する!!
しかし20分過ぎからの日本代表は精彩を欠く・・・。
もう目の前で、やられる寸前のプレーが続く。
「どうしたんだ、香川」
背番号10番が全く躍動しない。
それでもギリギリのところで踏ん張り
前半をリードして折り返す。
そして後半開始。
コートジボワールのスーパースターが
コールされた瞬間、スタジアムの空気が一変する。
「ドログバ」
なんと恐ろしい名前だろう。
それにとっくに全盛期を過ぎているというのに
この威光はなんだ!
日本人以外の観客が
コートジボワールを応援し始めたと思うほどに何かが変わった。
そして全く見せ場が作れない日本代表と僕たちに
悪夢の2分間が訪れる。
同点、そして逆転。
8年前のドイツで味わった悲劇が繰り返される。
その後も全く攻められない日本。
最後はロングボールを放り込む
今まで封印してきたことまでしてしまう。
「どうして、どうして・・・」
「4年間積み上げてきた日本の攻撃サッカーを見せる」
その想いを果たせぬままに試合は終わった。
「これがワールドカップだな、下野君」
あまりにも苦い敗戦に立ち上がれない。
「さぁ、帰ろう。集合時間だよ」
初戦は終わった。
「まだまだ次がある」
そんな言葉が出ないほどの完敗だった。
雨が強くなっている。
下野君がネットで仕入れてくれたポンチョを着て
バスに向かう。
ここからの帰路はさらに苦い旅路になった。
午前1時に雨の中を歩き始め
午前2時頃、やっとの思いで帰りのバスに乗る。
が、バスが故障したり
変な検問があったり
ブラジルらしいトラブルが続く(泣)
ホテルにたどり着いたのは
午前9時・・・。
「ヘトヘトだな、下野君」
時差ボケだかなんだか
もうわけがわからない。
朝食を食べ
深い眠りについたのだった。
昼と夜が逆転しているだけだから
非常にわかりやすい。
こちらの時間で午後2時。
ナタルにあるホテルから
決戦の地である「レシフェのスタジアム」に向かって
僕たち日本人サポーターはバスに乗り込んだ。
予定ではバスで4時間の旅だ。
「長いな〜、下野君」
ブラジルのバスだから
当然ながら快適ではないけど
うつらうつらしながら時を過ごす。
それにしても数ある試合の中で
この日本戦だけ夜の10時キックオフなのはなぜだ?
レシフェの気候が熱いからだとは聞いていたが
降り続く雨の影響もあり、肌寒いくらいだ。
そして予定より大幅に遅れて
バスはレシフェのスタジアム付近に着いた。
が、またまたウロチョロしている・・・。
どうやらスタジアムと駐車場をピストン輸送しているバスに
乗り換えなくてはならないようだ。
駐車場からはなかなかバスに乗れない。
すでに時間は午後8時を過ぎている。
「ああっ、早くスタジアムに入りたいナ」
日本ならイライラするところだが
ここはブラジル。
ツアーの仲間が用意してくれた「必勝ハチマキ」を
こうしてブラジルのみなさんに配りながら気分を盛り上げていく!
そして超満タンのバスに揺られ
やっとの思いで
スタジアムにたどり着いた。
ホテルを出てから実に7時間。
「やっと来たんだ、ここに」
試合開始ギリギリになるかと思った時もあったので
「試合を無事に見れるんだ」という
当たり前のことがうれしい。
そして今回の旅でお世話になりっぱなしの
遠塚谷さんとも無事合流し、急ぎ足で中へすすむ!
スタンドに足を踏み入れた瞬間の気持ちは何とも言えない。
どの試合とも違う雰囲気が満ちている。
「どうだ、下野君」
「これはもう、言葉にならないですね、社長!」
なにせ下野君は生まれて初めて見るサッカーの試合が
このワールドカップなのだ(笑)
日本選手が入ってくる!
スタメンの発表だ!
日本人サポーターの数も多く
ブラジル人の多くは日本を応援してくれているようだ。
そして国会斉唱。
君が代を全力で歌える幸せを噛みしめる。
試合開始。
雨は降ったり止んだりしている。
湿気はあるけど暑くはない。
果たしてこの雨が日本代表に有利なのか不利なのか
わからない。
「さぁ、日本らしいパス回しを見せてくれ!」
そんなサポーターの思いが届き
「本田のゴール!!」
スタンドは歓喜の渦だ!
「なんとビッグマッチに強い男なのだ」
早くも声が涸れるほどに喜びが爆発する!!
しかし20分過ぎからの日本代表は精彩を欠く・・・。
もう目の前で、やられる寸前のプレーが続く。
「どうしたんだ、香川」
背番号10番が全く躍動しない。
それでもギリギリのところで踏ん張り
前半をリードして折り返す。
そして後半開始。
コートジボワールのスーパースターが
コールされた瞬間、スタジアムの空気が一変する。
「ドログバ」
なんと恐ろしい名前だろう。
それにとっくに全盛期を過ぎているというのに
この威光はなんだ!
日本人以外の観客が
コートジボワールを応援し始めたと思うほどに何かが変わった。
そして全く見せ場が作れない日本代表と僕たちに
悪夢の2分間が訪れる。
同点、そして逆転。
8年前のドイツで味わった悲劇が繰り返される。
その後も全く攻められない日本。
最後はロングボールを放り込む
今まで封印してきたことまでしてしまう。
「どうして、どうして・・・」
「4年間積み上げてきた日本の攻撃サッカーを見せる」
その想いを果たせぬままに試合は終わった。
「これがワールドカップだな、下野君」
あまりにも苦い敗戦に立ち上がれない。
「さぁ、帰ろう。集合時間だよ」
初戦は終わった。
「まだまだ次がある」
そんな言葉が出ないほどの完敗だった。
雨が強くなっている。
下野君がネットで仕入れてくれたポンチョを着て
バスに向かう。
ここからの帰路はさらに苦い旅路になった。
午前1時に雨の中を歩き始め
午前2時頃、やっとの思いで帰りのバスに乗る。
が、バスが故障したり
変な検問があったり
ブラジルらしいトラブルが続く(泣)
ホテルにたどり着いたのは
午前9時・・・。
「ヘトヘトだな、下野君」
時差ボケだかなんだか
もうわけがわからない。
朝食を食べ
深い眠りについたのだった。